衛星通信計算ソフトCALSAT32用コントロールボードの製作

JM3DUR島村です。昨年、JARL京都クラブで記念局運用があったのを機に低軌道衛星サテライト運用を始めました。実際やってみると、衛星位置計算ソフトCALSAT32の画面を見ながらの手動操作による衛星追尾と周波数追尾にオペレートと、かなり忙しくてたいへんでした。

記念局終了後に自動追尾に興味を持ち、秋月電子通商で販売している、トライステート社製、新PICNICを購入しました。

しかしローテータはエモテーターの旧型でコントロールするためには危険な大幅改造が必要と諦めていたところ、強風で故障したのを機にリニューアルし、あわせて中古の仰角ローテータも入手しました。

ローカル局の勧めもあり、コントロール基板の製作に挑戦することになりました。

自分だけでなく多くのビギナーにも楽しんでほしいとの希望をもち、壮大なことを考えてしまいました。実現は小生だけでは難しいと感じましたので今年の関西ハムシンポジウムでJAMSATブースに近いところに出展しておられ、各種コントロール基板を頒布されアクティブに活動されているJN2AMD山内氏へ設計製作を依頼し、引き受けてくださいました。

自宅のローテーターシステム(左が仰角用、右が方位用)

カンハムまでに形になればとの目標で進めて行ったところ、衛星通信計算ソフトCALSAT32に対応する、新PICNIC用基板とKm2NetのUSB-FSIO(PICマイコン)の制御基板が完成しました。

関西アマチュア無線フェスティバルにてJAMSAT衛星通信入門講座にてこれらの試作品を紹介させていただきました。

 

関西アマチュア無線フェスティバル終了後にJN2AMD山内さんが開発されたAMD-PICNIC-SAT-TR Ver.の試作品を自宅でテストし、特にPICNIC設定に悪戦苦闘した結果、動作OKとなりました。

ソフトは、JR1HUO相田氏開発の衛星通信計算ソフトCALSAT32 Ver.1.5.2を使用しました。このソフトは新PICNICでの制御に対応しています。

新PICNICは、自宅のLANに接続し「IPアドレス:192.168.0.200」でCALSAT32と接続しました。ソフトでの設定で「TCP」にチェックを入れると新PICNICに接続できるとのことです。

 

但し試作基板の1か所パターンミスがあり、PICNIC側コネクタの9番10番が逆になっていました。(水平ローテーターの左右のコントロールが逆になってました)また仰角水平の入力部分に補正用ボリウムを設けて頂いたのですが小生は撤去してジャンパー線を接続しました。

次回の頒布(ハムフェア?)には修正版にしていただく予定です。

 

特徴:

別電源不要でオペアンプを動かすことに成功。

角度電圧のレベル切替が可能です。(角度電圧DC0~3.6Vのみ対応)

角度電圧の過電圧保護回路を設けている(簡易型)

新PICNICに亀の子接続で使用。

入出力コネクターはミニDIN8ピンを使用

 

比較的安く構築できるKm2Net社のUSB-FSIO(PICマイコン)使用のボードにつきましては、今のところ安定動作が確認できていません。

新PICNICの設定等につきましては、JE1CVL久下さんからのアドバイスを頂きました。また、仰角ローテーターKR-500の改造とリレー配線について情報頂きましたJA6PL井地さん、制御回路についてアドバイスを頂いたJA1CPA中村さんにこの場を借りてお礼申し上げます。

左にLAN接続の新PICNIC(トライエステート社製)と右に接続したのが開発したコントロール基板。電源は、DC12Vで安定化回路付のACアダプタを使用。

右の黒いBOXが仰角用リレー基板(自作)です。

 

de JM3DUR 島村

YWXのコールサインで一人移動運用をしてきました

JF3YWXメンバーの皆様、こんにちは。毎日暑い日が続きますが、如何お過ごしでしょうか? JH3OQP/西田です。会社の夏休みを利用し、YWXのコールサインで一人移動運用をしてきましたので、ご報告します。

(もちろん会長様には事前に承認を得て運用しました)

時は2012年8月4日(土)、京都府綴喜郡井手町にある万灯呂山展望台(以前にYWXで移動運用実績有り)に向け、朝7:30自宅を出発しました。万灯呂山展望台手前のゲートに8:40頃到着するもゲートの開門を待ち、展望台には9時前に到着しました。車を駐車場に止めるやいなや、アブが車に向って突進して来ます。見ると回りにも数匹飛んでいます。しかも車の窓ガラスやサンバイザーにも止まっています。10分程様子を伺いましたが、一向に止む様子がありません。先住人にあまり歓迎されていない様子です。と、言うことで万灯呂山展望台での運用は断念することにしました。

次に天ケ瀬ダムに向いましたが、適当な運用場所が無く、事前連絡無しのダメ元で南丹市に有る道の駅「京都新光悦村」に行くことにし、現地に到着したのは12:30頃となりました。許可願いは口頭だけでしたが、管理事務所は快く了承して頂きました。場所は駐車場の奥と指定され、早速設営に掛かりました。今回の設備は無線機はK1で2W出力、アンテナはVCHアンテナで、いつもの組み合わせです。ただ、アンテナの設置場所がいつもは地上から立ち上げますが、今回は車のルーフから立ち上げました。

よって、アースはいつもは電線を地面に這わしているのですが、今回は車のルーフに台所用アルミ製の油はねガードを敷き車のボディをアースとしました。

 

すると、SWRは1.1、インピーダンスは43Ωに一発で整合しました。

 

早速13時より運用を開始しました。バンド・モードは10MHz CWです。各局の信号が強力に聞こえます。

このアンテナシステムは当たりかなと気を良くし、CQを出しました。 

早速秋田県からコールが有り、599-599でレポートを交換し、その後も599BKで快調に飛ばしていましたが、30分程経った頃有る問題に気付きました。

近県の応答が有りません。 CQを連発するもだんだん応答が途絶えてきました。バンド内をワッチするも、6・7・8エリヤは強力に聞こえますが、近県はサッパリ聞こえません。

今日はこうゆうコンディションなのか、それともVCHアンテナはもともと低打ち上げ角なのですが、車のルーフへの設置及び油はねガードのアースのためさらに低打ち上げ角になったのか・・・。

J-クラスタにUPされるも、終わってみれば交信局数は15局と満足できるものではありませんでした。

真夏の暑い中でしたが、幸い風が有り熱中症に対しては問題有りませんでした。

今回の移動運用は殆どの時間を車の運転に費やしてしまい、また成果も良くなかったので疲れました。

次回は冬頃にこのVCHアンテナで再度試行錯誤をしてみたいと思います。

 

長文、お付き合いありがとうございました。

 

JH3OQP/西田